旧SMILES@LA
長い間お世話になりましたが、2014年10月引っ越しいたしました。

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あが

Author:あが
LA郊外に住むお気楽バカ夫婦と、
ドーベルマン×ウィペット(推定)のミックス犬ニコ(9歳♀)デカスギミニチュアピンシャーのニヤ(8歳♀)の家族です。

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The LOST DOGS 人間達
The Lost Dogs: Michael Vick\'s Dogs and Their Tale of Rescue and RedemptionThe Lost Dogs: Michael Vick\'s Dogs and Their Tale of Rescue and Redemption
(2010/09/16)
Jim Gorant

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NFLのスター選手マイケルヴィックが違法闘犬の罪で逮捕され、保護された犬達のその後のお話。今日は第5回目です。

今までの紹介文はこちらです。

捜査から保護まで


シェルターそして査定

査定から選別へ

新しい世界、ローズとジョージア

前回までは犬達のことを中心にご紹介して来ましたが、今回はこの事件に関わった人々のことを少し書きたいと思います。

NFLのスター選手マイケル・ヴィックが違法闘犬に関わっていた容疑で最初の捜査があったのが2007年の4月の下旬。
犬達が保護されたのが翌月の5月上旬。その後犬達は数カ所のシェルターに分散して預けられ、犬達に対する最初の査定が行われたのは同年10月のことでした。
そして2007年の12月10日、いよいよヴィックの裁判の日がやって来ました。
裁判当日、連邦裁判所の周りは手作りの幕やTシャツの人々で取り囲まれました。
何割かはヴィックのサポーター達でしたが、それを大きく上回る数の人々がヴィックの罪に憤り非難の声をあげていました。
裁判所は傍聴席に入りきれない人達のため、特別室を設けてスクリーンで裁判の様子を見られるようにするという異例の措置までとられるほどの事態でした。

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「じっくり見届けてやるわよ。」


傍聴席には事件捜査の立役者となったクノール捜査官、ブリンクマン保安官、そして13頭の犬をキャンピングカーに乗せて大陸横断ドライブをしたボランティアのニコールさんの姿もありました。
BAD RAP主宰のティムさんはカリフォルニアからの飛行機が遅れてしまったのですが、特別室のスクリーンでヴィック判決の瞬間を見ることになりました。

ヴィックは当然ながら敏腕弁護士を雇っていたのですが、彼に有利な条件はほとんど何もない状態でした。
訴答手続きの後のドラッグテストでマリファナの陽性反応が出たり、うそ発見器で当初の供述の信憑性が崩れたり、そして何よりも一緒に闘犬に関わっていた仲間達の証言と彼らがつけていた闘犬の勝負や賭博のレートの記録が決め手となり、ヴィックには23ヶ月の禁固刑という実刑が下されました。
もちろん、この刑期が不十分だと考える人達はたくさんいましたが、クノール捜査官、ブリンクマン保安官、ギル検事は法執行者として満足を覚えていました。
ヴィックにはこの実刑の他に、犬達のリハビリテーションや飼育にかかる費用として約1億円の支払い命令も下されました。
犬達を輸送するためのキャンピングカーのレンタル代や、ボランティアの方々の旅費や滞在費、もちろん犬達の食餌や去勢避妊手術代を含む医療費などはこの費用で賄われます。
ヴィックは所属チームからは事実上の解雇の状態でしたし、専属契約をしていたスポーツメーカーなどからも契約解除を受けて、彼の経済的な損失は約140億円以上と見られていました。
その後ヴィックは個人破産を申請したのですが、不動産や複数の高級自動車などを所有しているという理由で却下されています。


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「当たり前よ。世の中そんなに甘くないんだから。」



ヴィックの裁判の時のニュースの動画もあったのですが、見て楽しいものでもないので
今日の本文とは関係ないけれど、幸せに暮らしている犬達の動画を貼っておきますね。



ところで、このヴィックの判決の2週間後、ブリンクマン保安官は所属していたサリィ郡保安課から免職処分を言い渡されました。
ヴィックの事件を捜査し始めた頃に「この事件のせいで職を失うことになるかもしれない」と思った保安官の予感が的中したわけです。
ブリンクマン保安官は冷静にこの処分を受け止めました。
地元の大スターを破滅に追いやったとして、嫌がらせなどを受けるようになり家族の安全のことも考えてブリンクマン氏はサリィ郡を離れました。

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「何よそれ!どーゆーことよーっ!」「ニヤ落ち着いて」

しかし彼はこんな言葉を残しています。
「もしこうなることが最初からわかっていたとしても、俺はもう一度すっかり同じことをやるけどね。」
ブリンクマン氏にはその後複数の仕事のオファーがあり、現在は民間の警備会社でイラクに従軍する兵士達のトレーニング部門で働いています。

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「かーっ!かっこいーっ!そして良かった~!」

<続きを読む>では、ボランティアの方の一人をご紹介。

今までに少しだけ名前が登場しているボランティアのニコールさん。
フォスターファミリーに預けることができると判断された13頭の犬達をキャンピングカーに乗せてヴァージニアからカリフォルニアまで夫のスティーブさんとともに輸送した人です。
ニコールさんはカリフォルニアに犬達を送り届けた後、シェルターに残された犬達の世話をするためにヴァージニアに戻って、計6週間滞在しました。
カリフォルニアには3頭の愛犬と、さらに今回預かることになったヴィックの犬2頭がいてニコールさんの不在の間、夫のスティーブさんが5頭の犬達の面倒をみていました。

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「すごくたいへんだ~」


どうしてボランティアにこんな無理を強いることになったかと言うと、この頃にはヴィックの犬達に関して外部に情報を漏らしてはならないという報道禁止令が裁判所から出されていたからです。
おおっぴらにボランティアを募集することもできず、信頼出来る団体の信頼出来る人間に依頼するしかなかったのです。
ニコールさんはレスキューグループBAD RAPのティムさんとドナさんが信頼しているボランティアの一人でした。

ニコールさんは朝は暗いうちに出かけてシェルターに出向き、そこで1日中犬達と触れ合って、夜遅くに借りていた小さなアパートに戻って冷凍食品で食事を済ませ、犬達のために手作りのミートボールを作り、翌朝それを持ってシェルターに出向きまた同じ1日を繰り返す、そんな毎日でした。
犬達の精神状態に合わせて、散歩をしたりボールで遊んだり、何も言わずただずっと隣に座っていたり、ニコールさんはそれぞれの犬達のことを把握し、確実に絆を築き上げていきました。
彼女にとってこの仕事自体は何も辛いことはなく、むしろ犬達に囲まれている間は大きな幸福感さえ感じていました。

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「ニコールさんありがとう・・・。」


しかしニコールさんはほとんど毎日のように涙にくれていました。
犬達を愛しく思えば思う程、彼らの未来が不透明なことに心を締め付けられ、さらにその当時まだ判決が下っていなかったヴィックに対しての憤りがどんどん膨れ上がっていっていたからです。
責任者のレベッカ・ハス氏の的確な判断で犬達の状況は改善されていってはいたものの、この時点では裁判所の命令次第で犬達が全頭処分になる可能性もまだ残っていました。
何の罪もない犬達の未来はそんな状態であるというのに、ヴィック本人は刑期を終えた後も第二のチャンスを掴むことができる。そのことを思うとやりきれない思いが涙になって止めることができなかったのです。

それでもハス氏やニコールさんを始めとしたボランティアの人達の思いは実を結び、前回書いたように犬達はそれぞれの行き場所が決定され、それに対する裁判所の承認も得ることができました。
また、先に書いた犬達にかかる費用としての約1億円の支払いを済ませるまでヴィックの財産は凍結されるという決定も下りました。
ニコールさんも毎夜涙を流すことはもうなくなりました。

本の中ではニコールさんがボランティアの方の中では一番たくさん登場するのですが、もちろん他の方々もニコールさんと同じ思いであったことだと思います。
たくさんの人々の気持ちが47頭のピットブル達の未来を作ってくれました。

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「みなさん本当にありがとう。」


来週からは、犬達のリハビリの経過を少しずつ紹介していきますね。

もしもこれから、この本を読んでみようと思っていらっしゃる方がいらしたら、いわゆる「ネタばれ」になってしまうかもしれませんが、この本の著者ジム・ゴーラント氏の的確でいてユーモアもある素晴らしい文章はとても私の拙文でお伝えできるものではありませんし、記事の中では触れていない素敵な箇所もたくさんあります。
特にたくさんの登場人物一人一人の犬とのふれ合いの歴史(ヴィックの犬達ではなく、それぞれの人生の中での犬達との出会い)はもう絶対に一読の価値有りです。
ですから機会があれば是非原文で読んで頂きたいなあと思うのです。
また、もし将来この本の日本語訳が出版されたらぜひ読んでみて下さいね。
このブログを読んでいらっしゃる方の中に出版社の方がいらしたら、ぜひぜひ検討して頂きたい!


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「なんなら、うちのおかーさんがホンヤクします。」
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ジュンコ
日本語版で、是非、出版されてほしいです!
翻訳者「あがあきお」って、記載されるのかしら?(笑)

47頭の犬たちが助かってよかったです。
前回の記事も涙しながら読ませて頂きました。
2011/02/07(月) 17:06:26 | URL | [ 編集]
ケンケン
ニヤちゃんてベビーフェイスだったんだぁ。ムキっ歯がかわいい。
ってか今頃気がつくアタシ(笑)
是非是非 日本語版期待します。
動物のボランティアには家族の協力がないと出来ない事ですよね。
2011/02/07(月) 21:20:28 | URL | [ 編集]
ベックマン
著者のジムさんの描写の中で、私にとって一番強烈(正しい言い方ではないかもしれませんが・・・)だったのが、犬たち目線での気持ちと状況の描写でした。これは是非、是非、世界中の人に(笑)本を読んでいただきたい。

続きも楽しみにしてまーす♪

PS:うちの旦那が、めずらしくこの本読んでみようかなぁって言っているのですが、本人いわく、「怒り心頭で読み進められなさそう・・・」と躊躇ちう。気持ちはわかる・・・が、本当は、本読んで泣くところを見られたくないんじゃないかと・・・(笑)
2011/02/08(火) 04:44:46 | URL | [ 編集]
サラロン
アマゾンぽっちしてみます。
この事件は憤りを通り越して、怒りの沸点って感じが
するけど、そこから現在に至るまでの過程に興味がある。
「人間の栄光と闇」じゃないけど、それが一冊に集約されている
感じですね。
2011/02/08(火) 14:44:39 | URL | [ 編集]
はたはた
何の罪もない犬たちがどうなるかわからないのに
刑期を終えたら、ヴィックはまた第二のチャンスを
つかむことができる。
そんなヴィックに対して怒りがふつふつ。
ニコールさんのお気持ち、ものすごくわかります。
実刑と支払い、その判決までの間、本当に
大変だったでしょうね。

犬を捨てたりしてる人間が何の罰も受けないで
ふつーに暮らしてるって絶対、おかしい!
2011/02/08(火) 16:01:07 | URL | [ 編集]
miniwindi
前回の記事を読んだ時、もう、本当にごめんなさい、申し訳ありませんって気持ちになってしまって、だから、こうやって犬達を救う為に、もしくは償う為に奔走された方々には頭が下がります。

私には、原作はとてもとてもムリなので、娘に読めと言ったのですが、彼女は、多分号泣してしまうので、それが読む前から分かっているのでイヤみたいです。
2011/02/09(水) 10:35:54 | URL | [ 編集]
あが
ジュンコさん

日本語版ほんとうに出て欲しいなあ。

> 翻訳者「あがあきお」って、記載されるのかしら?(笑)
はははは、それちょっとカッコわるい(笑

> 47頭の犬たちが助かってよかったです。
感動のストーリーはまだまだこれからです。お楽しみに~!
2011/02/09(水) 11:27:09 | URL | [ 編集]
あが
ケンケンさん

そうなんですよ~。ニヤってムキーッと歯をむくと
なぜだか可愛いっぽい顔になるんですよ。
親ばか全開発言ですみません(笑

> 動物のボランティアには家族の協力がないと出来ない事ですよね。
ほんと、ニコールさんもすごいけどご主人もすごいですよねえ。
うちのオットなんて自分の犬の世話を任せるのも不安だわ。
2011/02/09(水) 11:30:38 | URL | [ 編集]
あが
ベックマンさん

> 著者のジムさんの描写の中で、私にとって一番強烈(正しい言い方ではないかもしれませんが・・・)だったのが、犬たち目線での気持ちと状況の描写でした。
わかります!私も同じです。
「実はジムさんは犬語が理解できて、犬達にもインタビューしたんだよ」と言われたら
「ああ、やっぱりね」と納得しかねないほどの描写ですよね。

> PS:うちの旦那が、めずらしくこの本読んでみようかなぁって言っているのですが、
うちのオットなんて私に「何読んでるの?」と聞いてきて
「マイケルヴィックの犬達の話」と答えたら、口をあんぐり開けて
「なんでそんな辛いものが読めるの?」と驚いておりました。
彼はハリウッド版南極物語でさえ辛過ぎて観られなかったんです。
2011/02/09(水) 11:34:57 | URL | [ 編集]
あが
サラロンさん

お~!ぜひぜひぜひ!
BAD RAPのティムさんとドナさんの地元はQさんもなじみのある土地だと思うので
よりいっそう親近感を持って頂けると思います。
バークリーにお家を見つけた犬達も何頭かいるんですよ。


> 「人間の栄光と闇」じゃないけど、それが一冊に集約されている
> 感じですね。
本当にそうなんですよ。
人間って信じられないくらい酷いことをするのもいるけれど
頭が下がりっぱなしになるくらいの素晴らしい人達もいる。
それをまざまざと見せつけられる一冊です。
2011/02/09(水) 11:38:42 | URL | [ 編集]
あが
はたはたさん

そうですよね。はたはたさんなら誰よりも深く共感されることがたくさん書かれています。
ニコールさんの怒りや憤り、フラストレーションもそうだし
カリフォルニアに運ばれた犬達のうち何頭かを自宅で面倒見始めた
BAD RAPのドナさんの疲労困憊ぶりも。
なにしろトイレの躾もされていない犬ばかりなので
1日中家の掃除と洗濯に追いまくられ、その他に通常の業務もあり
しかもニコールさんと同じフラストレーションも抱えている。
ドナさんの疲れが頂点に達するシーンで、はたはたさんのことを思い出していました。
>
> 犬を捨てたりしてる人間が何の罰も受けないで
> ふつーに暮らしてるって絶対、おかしい!
うん、おかしい。
法で裁かれたらそれでおしまいと言うわけではないけれど
裁くための法律さえ行使されないって、おかしすぎる。

2011/02/09(水) 11:45:04 | URL | [ 編集]
あが
miniwindiさん

わかります。私も同じ人間として申し訳ない気持ちになりました。
そして素晴らしい方達がいることに、世界に対する希望も持てました。
>
> 私には、原作はとてもとてもムリなので、娘に読めと言ったのですが、彼女は、多分号泣してしまうので、それが読む前から分かっているのでイヤみたいです。
お嬢さんのお気持ちわかります。
号泣するだけじゃなくて、感情のジェットコースターみたいになるんですよ。
怒り、憤り、悲しみ、希望、時に笑い、文字通りパンドラの箱を開けたような気持ちになります。
でも最後に希望があるのがわかっているから読み進むことができたんですけれどね。
2011/02/09(水) 11:49:04 | URL | [ 編集]










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